2019年4月11日ハノイにおいて、ベトナムITリーディングカンパニーのFPTソフトウェア(以下、FPT)、日本の二輪車製造・販売大手のヤマハ発動機(以下、ヤマハ)、ベトナムの都市開発社EcoparkによりFPTの自動運転技術を活用した自動運転の電気自動車の開発に関する覚書を締結しました。

 

 

この共同開発を通じ、FPTは、ゴルフカーをベースとしたヤマハの電気自動車に対し、人工知能(AI)および光検出と測距(LiDAR)技術を備える自動運転ソフトウェアの開発を行います。ヤマハ発動機はロードテストにおける技術支援とコンサルティングを担い、Ecoparkは必要なインフラと施設を提供します。この開発を通じ、自動運転技術の開発を加速し、ベトナムのスマート公共交通ビジョンの実現化を目指します。

3社は長い協議の末、自動運転車の能力を向上させる目標を設定しました。先ず始めに、自動運転車が事前に決められたルートにおいて車線を識別し、出発地点まで戻り走行を完了するという基本的な走行や乗客の要求に応じ、停止・駐車・降車を行い、さらに走行中の障害物を検出して回避できることを目指しています。2019年の年末を目処に、FPTの全自動技術で統合され、路上の物体や車両を検出、前方の障害物を発見して減速、また、運転手が不在でも自動駐車が可能となります。また、ユーザーによるモバイルアプリを通じた自動運転車の予約などの実現を目指しています。

 

FPTソフトウェア会長 ホアン・ナム・ティエン(Hoang Nam Tien)は、次のように述べています。

「このパートナーシップは、イノベーションにより社会に良い影響を与えるというFPTのコミットメントを示しています。弊社は人工知能(AI)、データ分析、自動車向けIoT、クラウドコンピューティング、画像処理などの徹底的な調査と能力に基づき、2017年に全自動技術の立ち上げを発表しました。それから2年で、FPT独自開発による全自動技術が車に統合され、FPTソフトウェアホーチミンキャンパスでの試行が成功裏に終わりました。この共同開発により、弊社の技術を取り入れた自動運転車が、都市部・高級リゾート地・工場・倉庫などで採用されるような日が来ることを願っています。」

FPTは今までに自動運転レベル3を取得し、そして2019年末までにもう1段階高いレベルの取得を目標にしています。東南アジアをリードするITサービスプロバイダとして、自動運転車ソリューションの最高レベルであるレベル5、および自動車業界の国際安全規格であるISO 26262を数年の内に取得する予定です。

 

ヤマハのフェロー兼先進技術本部NV事業統括部長の白石章二氏は、次のように述べました。

「弊社はFPTをベトナムで第一のパートナーとして選択し、デジタル変革における実績のあるFPTの能力に基づき、先進の全自動技術を弊社の最新電気自動車に統合します。また、エコパークグリーンシティは、私たちの電気自動車が道路を走るのに最も適した場所の1つであると確信しています。20年におよぶ研究開発の成果により、私たちはモビリティの未来を作ることができるクリーンなスマート自動車の開発を目指しています。この共同開発により、私たちのビジョンを実現することができるでしょう。」

FPTとヤマハのようなグローバル企業との提携により、Ecoparkにもより大きな利益がもたらされるでしょう。

 

Ecopark副事業部長のグエン・ズン・ミン(Nguyen Dung Minh)氏は次のように述べています。

「このパートナーシップは、私たちがスマートシティとしての地位を確立することに役立ちます。人工知能(AI)などの情報技術の採用により、エネルギーや天然資源を効果的に活用しながら、住民の生活水準を向上させることができます。緑や都市景観とは別に、スマートシティ構想は現在および近い将来、重要な戦略となります。パートナーとしてFPTやヤマハといった、この分野における有名な企業と共に共同開発を行うことにより、地元住民のためにも最新技術が採用されると信じています。」

 

【FPTソフトウェアについて】
FPTソフトウェア(以下、FPT)は世界レベルの技術を持つ、売上高約3.7億米ドル、従業員数15,000名のべトナム最大手ICT企業です。FPTは、デジタル変革のパイオニアとしてスマートファクトリー、デジタルプラットフォーム、RPA、AI、IoT、エンタープライズモビリティ、クラウド、AR/VR、組込みシステム、マネージドサービス、テスト、プラットフォームの近代化、ビジネスアプリケーション、アプリケーションサービス、BPOなどで世界クラスのサービスを提供しています。FPTは世界中で600社を超える顧客にサービスの提供を行っており、そのうちの100社はFortune Global 500に入る航空宇宙および航空、自動車、銀行および金融、物流と輸送、公益事業などを行う企業です。

詳細はhttps://fptsoftware.jp/をご覧ください。

 

【ヤマハ発動機株式会社について】
ヤマハ発動機株式会社(東京:7272)は、オートバイ、全地形対応車、電動アシスト自転車などの陸上車、ボートや船外機などの海洋製品、サーフェスマウンターやドローンなどのロボット製品および金融事業等にも参画する世界をリードする企業です。ヤマハ発動機株式会社の多様な事業と多種多様な製品は小型エンジン、シャシーと船体、そして電子制御に集中した独自技術に基づいています。連結売上高の約90%が日本以外の200以上の国と地域で占めているヤマハ発動機株式会社は、30の国と地域における140の子会社と持分法適用関連会社を通じてグローバルな開発と生産およびマーケティング事業を展開し、「感動を・ともに・創る」をコーポレートスローガンとし、企業ミッションの実現に向けてビジネスに取り組んでいます。

詳細はhttps://global.yamaha-motor.com/jp/をご覧ください。

 

【Ecoparkについて】
Ecoparkは、ベトナム北部の広大な緑地を持つ最大の環境保護都市です。ハノイの南東方向に位置するEcoparkの面積は約500ヘクタールです。およそ16年の建設と開発により、Ecoparkは「グリーンシティ」として知られており、多くの住居と施設を提供しています。Ecoparkは持続的な緑化に配慮した開発の先進的な都市であり、また数多くの国際的な賞を受賞しました。Ecoparkは将来的に15万人以上の住宅ニーズがあると予想されています。

Ecoparkを緑豊かな市街地からスマートでモダンなグリーンシティへと整備するというビジョンにおいて、開発者は効果的なエネルギーソリューションと最新技術を開発するために多大なる努力を行いました。クリーンで環境に配慮した燃料を使用する自動運転の電気自動車は、今年2019年のエコパークにおける大きな関心事となっています。

詳細はhttp:/www.ecopark.com.vn/をご覧ください。